三つのモグラ駅で
出会ったもの
それは三つの記憶
気づけば、同じような場所を歩いていた。
静けさ、風、そして深さ。
それぞれ違うはずの地下で、
どこか共通する感覚に触れていた気が…
理由は、まだうまく言葉にできない。
ただ、あの場所には
“なにかに出会う気配”があった。
第1話|筒石駅
― 非日常への入口 ―
暗がりへと沈む階段で、
旅の空気がそっと変わりはじめる。



第2話|美佐島駅
― 地下で出会う風と列車 ―
音もなく訪れる列車と、
身体を抜けていく風。
そこには、確かに“出会い”があった。



第3話|土合駅
― 深さの先にあるもの―
上と地下、その境界を行き来するなかで、
少しだけ世界の見え方が変わった気がした。



ねえ、知ってる?地下ってね、
ただ暗いだけじゃないんだよ。
静かで、少しひんやりしていて、
でもどこか、
やさしい空気が流れてる。
歩いているとね、なにかに
出会えそうな気がするの。
それが何なのかは、
まだわからないけど。
でもきっと——また、
行きたくなる場所なんだと思う。
