海と山の絶景を巡る旅
秋の伊豆高原 2日間 ①

不思議な朝のはじまり

週末の朝、ふと目を覚ますと、
時刻はAM6:00。
早起きする理由もないし、もうひと眠りしようか……と思ったその時。

リビングから聞こえてきた声の主は、うちの猫・セレン。だけどこの子、ただの猫じゃないんです。
セレンはちょっと不思議な力を持った猫。言葉を交わすと、その力で身体が入れ替わっちゃうんです……！

セレンのひと言で、旅が動き出す

はい、来ました。セレンからの旅リクエスト。そういえば、まだ海を見せたことなかったね。でも、行き先が“海”って
ざっくりすぎるでしょ……とはいえ、のんびりしてる時間はなさそう。

目的地は、自然あふれる伊豆高原！

時刻はAM9:00。
関東近郊で日帰りもできて、自然があって、海がきれいで……うん、伊豆方面がいいかも。熱海、伊東、熱川、下田――選択肢はたくさんあるけれど、今回は前から気になっていた「伊豆高原」に決定！

城ヶ崎海岸や大室山など、海と山の両方を楽しめるスポットが豊富。セレンも喜んでくれるはず。宿も予約完了。さぁ、出発だ！

はいはい、こんなバタバタで無計画な旅は久しぶりだなぁ……

電車に揺られて、旅気分

東京駅から新幹線で熱海までは約50分。
トンネルは多いけれど、ところどころで顔をのぞかせる海の景色にテンションが上がります。

「ランチ、何食べようかなぁ……」なんて考えているうちに、あっという間に熱海へ。そこからすぐに伊豆急下田行きに乗り継ぎ、伊豆高原まではまた50分。

この伊豆急行の車窓からの景色が、本当にオススメ！海岸線ぎりぎりを走るため、目の前に広がる青い海に思わず見とれてしまう。

そんなこんなで、無事に伊豆高原駅に到着！

新鮮な海の幸と、旅の乾杯

駅に着いたのはちょうどお昼どき。だけど……観光地の週末は甘くなかった。目星をつけていたお店は、どこも満席。ようやく見つけた回転寿司に滑り込み、ホッとひと息。

地魚を使ったネタが豊富で、これがまた大満足の味。そして電車では我慢していた“念願の一杯”もついに解禁！

緑に抱かれる午後のひととき

チェックインまで少し時間があったので、伊豆高原駅の周辺をぶらっと散策してみることにしました。

声をかけると、待ってましたとばかりに尻尾をふりふり。車道を離れて、緑に囲まれた静かな通りを歩くこと約30分。聴こえてくるのは、鳥のさえずりくらい。

ふと口にした言葉に、セレンも嬉しそうにこくんとうなずいた（ような気がした）。数時間前まで東京にいたことが、もう信じられないくらい。空気も匂いも、ぜんぶ違う。セレンも久しぶりの自然にテンション高めで、終始ごきげん。

「そんなに楽しい？」と聞けば、「うん！」と返ってきそうな表情。夜はあえて遠出はせず、食事は宿でゆっくりとることに。静けさがゆっくりと染みてくるような夜、少し早めに布団に入って、心も体もひと休み。
（②へ続く）

セレンのあしあと